Last Updated on 2023年2月3日 by Dai Ando
はじめに
何だか大げさなタイトルになってしまいましたが、思っていることなので書くことにしました。
日々生活をしていると、何だか分からないけれどもモヤモヤすることってありませんか。
- 生活は「楽ではない」ながら安定はしているけれども、このまま歳を重ねて行ってしまっていいのだろうか。
- 地震後の原発問題、コロナ禍でも強行のカネまみれオリンピック。日本政府は大丈夫なのだろうか。
- このままで自分の未来はもちろんのこと、子供の未来は大丈夫なのだろうか。
挙げたらきりがないですが、恐らく皆さん大なり小なり将来に対するこのような不安や悩みを抱えながら生活しているのではないでしょうか。
これら得体の知れない不安の数々を解決するのはなかなか難しいですが、『日本以外での生活というオプションを視野に入れる』ことで、割と多くのモヤモヤや悩みが一気に解決するかもしれません。
実際にこのオプションを実践した僕は、モヤモヤや悩みの少ない「スカッとした生活」を始めることが出来ています。
そのためにそこまでするの?と思われるかもしれませんが、
- 過去にうつ病を患った自分自身を含め
- 大切な家族や友人が、次々と心の病に罹患していることを考えると
モヤモヤや悩みへの積極的なアプローチは、人間という一個体の生物が生き残るための”生存戦略”になると思うのです。
(世界保健機関(WHO)が統計&公開している自殺統計データによると、2015年の日本人自殺率(人口10万人中の自殺者数)は、WHOが調べた183カ国中18位。ワースト10%。こちらの記事でその辺りに少し触れています)
- もし、生まれ育った国にずっと住むことが当たり前とお考えで、
- 加えて得体の知れないモヤモヤや悩みを抱えているようでしたら、
そのまま放置せず、ぜひこの記事を先入観を抜きにしてお読みになって頂きたいです。
この記事では、
- モヤモヤ/悩みの根源と向き合い
- なぜ『日本以外での生活というオプションを視野に入れる』ことが問題の解決につながるのか
- 僕ら夫婦の経験を交えながら書きました。
全ての方に適合する方法ではないと思いますが、この記事を読んでくださった方が新たな選択肢に興味を持ち、実践し、モヤモヤと悩みの少ないスカッとした生活を送るきっかけとなったらとても嬉しいです。
「逃げる」と「挑む」の字が似てるのは何か意味がありそうですよね^^。
僕のモヤモヤとその対策
こちらの記事でも書きましたが、出国以前の僕は、”自分の生まれた国だから仕方ない”とは思いつつも、以下のような自分を取り巻いていた状況に、相当モヤモヤとしていました。
- 長い労働時間&サービス残業
- 仕事ばかりでなかなか取れない家族との時間
- 額面は増えても手取りがなかなか増えない給料
- 溜まる一方でなかなか使えない有給休暇
- ストレスフルな長時間の通勤&通勤ラッシュ
- 増える一方の消費税(お布施などのごく一部の項目を除き全て対象)
- 税の二重取り相続税(最高税率55%)
- 減る一方の銀行利息&家の価値
- 更に支給が先送りになりそうで不透明な年金
- 布マスク2枚に一回のみの10万円給付金というお粗末なコロナ対策
- いつ起こるか分からない地震
- 真実が明かされない放射能問題
- それにより脅かされる食の安全
- それでも止まらない原子力発電所
- 息を吐くように嘘をつく政治家
- 国民を見ていない政府
- 肝心なことは放送せず、芸能人の不倫や相撲の話ばかりのテレビ番組
- 政府に言いなりで機能していないメディア
- ブラック業界か!?と思うくらいに評価の低い日本歯科業界
- 結果的に高まる老後/子供の将来に対する不安
これに対して出来ることといえば、
- このまま我慢する
- 今の環境にうまく適応する
- 今いる環境自体を変えるべく活動する
くらい。
あまり我慢はしたくないので②の「うまく適応する作戦」、例えば
- 仕事の専門性を高める
- テレビは家に置かない
- 職場の近くに住む
- 食べ物の産地/材料を吟味する
- お金に関する知識を増やす
などなど、自分なりに努力はしていましたが、それでも変えられない項目に関しては、3を行なっていました。
- 例えば、”選挙”という形で政治に関わるのはもちろんのこと、
- 過去には、”署名活動”をしたり、”デモ行進に参加”したこともあります。
少しでも状況が良くなればと考えてのことでしたが、
真っ向から立ち向かって状況を改善しようとすると多大な努力と長い年月が必要なのだと痛感しました。
ここに冒頭で述べた『日本以外での生活というオプションを視野に入れる』と、
4. 住む国を選ぶ
という選択肢が現れます。
個人と国が対等な関係を築くには
僕らは2013年から4年近くメルボルンで生活した後、2017年2月、妻の出産に合わせて日本へ戻り、そこから2年弱日本(横浜)で生活をしました。
- オーストラリアの歯科医師免許+永住権を取得し
- 日本以外にも住む国の選択肢が出来た後
- 改めて日本に住むことで
これまでの自分が、
住む国の選択肢を持たなかった=その国で起こる様々なことを否応無しに受け入れるしかなかった
ことに気が付きました。
『自分を最高値で売る方法(小林正弥著)』の中で、個人と会社の関係に関してこのようなことが書いてありました。
- これからは会社員であっても、複数の会社と契約し、収入の柱を複数持つ、というのが当たり前になってくる。
- 複数の会社があなたにお金を払っている関係の方が、個人と企業は対等な関係を築ける。
- 顧客が一社しかないなら、安く買い叩かれるに決まっている。対等な関係は難しい。
- 複数の顧客を持つことでいつでも契約を終了できるようになる。
- 自ら辞める選択肢があることで、あなたは自由を手にする。
- そして、やってみると分かるが、会社(顧客)はあなたを大切に扱うようになる。
- 自分のルールや価値観を曲げずに、働くことができる。
自分自身も両方のスタイルで働いてみて、また両方のスタイルで働いている人と一緒に働いてみて、これはその通りだと感じました。
- 個人と会社が対等な関係を築くには
- 複数の会社と契約し
- いつでも契約を終了できる状態を作り
- 個人が自ら辞める選択肢を持つことで
- あなたは自由を手にする
- 会社はあなたを大切に扱うようになる
のです。
この考えは、個人と”国”の関係に当てはめても同じだと思います。
もし日本国民に国を選ぶ権利があったとしたら、国は今と同じような扱いを国民に対してするでしょうか。
恐らくしないでしょう。
大半の国民が日本から出ないことを分かっているからこそ、このような扱いなのです。
- 個人と国が対等な関係を築くには
- 複数の国で永住権を持ち
- いつでも移動できる状態を作り
- 個人が自ら国を選ぶ力を持つことで
- あなたは自由を手にする
- 国はあなたを大切に扱うようになる
国を選ぶ力があれば、総合的に判断して、自分の住みたい国/自分を大切に扱ってくれる国に住めば良いのです。
でもそれって現実的?
そう思われるかもしれませんが、2013年にメルボルンへ引っ越してから、
- 自分を含め、家族が安心して暮らせる
- 明るい未来を望める
そんな環境を探すべく祖国を出た人たちと沢山出会うようになりました。
その中にはもちろん沢山の日本人も含まれています。
自分自身が移民だからというのはありますが、メルボルンの友人や職場同僚は、親の代を含めると9割以上は移民としてメルボルンに住んでいる人たちです。
(朝日新聞によると、2016年のオーストラリア国勢調査では、人口約2340万人のうち49%が本人が外国生まれか、両親のうち少なくとも1人が外国生まれ)
世界的に見れば、住む国を選ぶことは決して突飛なことではありません。
夢物語ではなく、実現可能
遅れ馳せながら最近Twitter (@dai_lockwood)を始めたのですが、
- 情報源として
- 新しい人との出会う場として
非常に素晴らしいプラットホームだと気が付きました。
まだ始めて数ヶ月ですが、世界各国に移住している沢山の日本の方々と知り合いました。
移住先は本当に様々で、
オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、アメリカマレーシア、カンボジア、シンガポール、韓国、中国、香港、台湾、フィリピン、イギリス、ドイツ、ケニア、フランス、イタリア、スペイン、インド、アフリカ、スイス、インドネシア、エチオピア、スウェーデン、ルワンダ、ミャンマー、ベトナム、タイ、などなど。
ざっと数えただけでもなんと28カ国!
2019年3月現在約1500人の日本の方をフォローしていますが、少なくとも60%以上の方が既にこれらの国で越境人生を送っていらっしゃるのではないでしょうか。
このリストの中に住んでみたい国があったら、僕がフォローしている方々を是非チェックしてみてください。
現地への移住に関する生の情報が手に入りますよ^^。
Twitterを使うようになってから、今後可能であればもう1~2カ国ほど選択肢を増やしてみたいな、と思うようになりました。
国を選ぶというのは夢物語ではなく、実現可能な目標なのです。
国を選ぶ力を持つメリット
- 自分の意思で、経済面や政治面、人間関係面等含め総合的に判断し「住みやすい」と思える国に住むことができる
- つまりその国に住んでいる理由が「ここで生まれたから→ここに住みたいから」となる
- 万が一どちらかの国が沈むことがあっても、もう一つの国に避難することができる
- 自分の未来、子供の未来が広がる
- 選挙等以外にもう一つ意思表示手段が増える
- 興味深い人と出会う機会が増える
- 自分のポテンシャルを最大限に発揮できる
- 人生の舵を握れる
- 人生が冒険になる
- いつでも国を動ける安心感で心にゆとりが生まれる
- 結果としてモヤモヤや悩みの少ない生活を送れるようになるので、精神疾患に罹患する確率が減る可能性がある
きっとまだまだあると思うのですが、僕が思い付くだけでもこれだけあります。
国を選ぶ力 Before/After
試しに僕が出国前の生活で持っていたモヤモヤを、僕の今現在のメルボルンでの生活と比較してみました。
日本 | オーストラリア |
---|---|
長い労働時間&サービス残業+ほぼ固定給 | ほぼ規定通りの労働時間+完全歩合制なので働いた分給与に反映 |
仕事ばかりでなかなか取れない家族との時間 | 週4.5日勤務+長期休暇が取れるのでしっかり家族との時間はしっかり取れる |
額面は増えても手取りがなかなか増えない給料 | 最低賃金がそもそも高い/累進課税なので日本と似ているけれど、従業員でも経費の申請が可能→結構戻って来る |
溜まる一方でなかなか使えない有給休暇 | みんなしっかりと使っている印象 |
ストレスフルな長時間の通勤&通勤ラッシュ | 通勤はせいぜい1時間+日本のラッシュとは比較にならない程度の混雑/夕方5時過ぎが帰宅ラッシュのピーク |
増える一方の消費税/しかもお布施などのごく一部の項目を除き全て対象 | 消費税率は日本より高い(10%)/ただし食料品などの基本的な生活必需品や教育費、医療費、育児費、チャリティ、障害者用自動車、宗教サービス、上下水道費、寄付、個人の住宅購入費などは非課税 |
税の二重取り相続税/最高税率55% | 相続税なし |
減る一方の銀行利息&家の価値 | 利息減ってはいるがそれでも2%超え/家の価値は一時的に今落ちてるが依然定番の投資先 |
更に支給が先送りになりそうで先行き不透明な年金 | 給与の約10%がある年齢まで手の付けられない口座に貯まる仕組み/いつでも口座にアクセス可能/日本の年金より透明度が高い |
いつ起こるか分からない地震 | 地震はほとんどない |
真実が明かされない放射能問題 | 原発がないのでそのような問題がない |
それにより脅かされる食の安全 | 原発がないのでそのような心配はない |
それでも止まらない原子力発電所 | そもそも原発がない |
息を吐くように嘘をつく政治家 | 日本よりずっといい印象 |
国民を見ていない政府 | 日本よりずっといい印象 |
肝心なことは放送せず、芸能人の不倫や相撲の話ばかりのテレビ番組 | 政治/社会問題にかなり深く突っ込んでゆく姿勢を感じるプログラム多数 |
政府に言いなりで機能していないメディア | きちんとメディアとしての役割を果たしている印象 |
ブラック業界か!?と思うくらいに評価の低い日本歯科業界 | 評価は非常に高く、歯科医療従事者は非常にいい職業として認識されている |
結果的に高まる老後/子供の将来に対する不安 | 日本ほど不安は高くない |
加えて、人口は日本の20%、土地は日本の20倍あるので、緑が豊かで空気が綺麗でゆったりしているのも、子供ができた今となっては非常に魅力的な要素となりました。
こうやって比較してみると、メルボルンでの生活の方が僕にとっては大分モヤモヤや悩みが少なくなり、納得度が高まることが分かります。
まとめ
- 住む国の選択肢を持たない=その国で起こる様々なことを否応無しに受け入れるしかない
- 対応できることもあるけれど、真っ向から立ち向かって状況を改善しようとすると多大な努力と長い年月が必要
- そのことに起因するモヤモヤや悩み、そしてそれが原因となって引き起こされる精神疾患も多いのではないか
- 『日本以外での生活というオプションを視野に入れる』ことで、これまでになかった『住む国を選ぶ』という新たな選択肢が増える
- 国を選ぶ力があれば、総合的に判断して、自分の住みたい国に住めば良い
- 自国と他国を比較し、よりいい環境を選ぶことでモヤモヤや悩みの少ない生活を送れるようになる
- 住む国を選ぶという行為は決して突飛なことではなく、日本を含め世界中で普通に行われている
- Twitterは”情報源/新しい人との出会う場”として非常に素晴らしい
- 国を選ぶというのは夢物語ではなく、実現可能な目標
- 住む国を選ぶ力のメリットは非常に大きい/納得度も高い
- 結果として精神疾患に罹患する確率も減るのではないか
モヤモヤは自分の外からやってくることが多いです。
しかしながら、いくら外を責めても自分を取り巻く環境はなかなか変わってくれません。
一番の近道は、自分が変わること。
簡単に出来ることとは言えませんが、もし国が選べるのであれば、自国であれば何十年、それ以上の期間があってもなかなか達成できないような大きな環境変化を達成することも可能です。
得体の知れないモヤモヤや悩みを抱えているのであれば、ぜひ一歩踏み出してみてください。
- 僕たち人間はこれまで何でも選んで生きています。
- 国を選んだって構わないのです。
生きることに違和感を感じる環境で耐える苦労をするのであれば、違和感を感じない環境を探すこと/そこに馴染むこと、に力を注いだ方がずっと効率的だと思います。
“これからの時代”を生き抜く皆さんには、自分の世代はもちろんのこと、次世代のためにも、早い時点で住む国を選ぶ力、『国選力』を身に付けることをお勧めします。
補足
この記事は、日本/外国、どちらが良い/悪い、という話ではなく、
- 日本をより良く知るためにも他の国での生活を経験する
- 住む国を選べる環境を作る
- その上で両国を比較し、より自分に適した国を選ぶ
これらのメリットを伝えられたら、と思って書きました。
その結果としてどちらの国を選んだっていいのです。
“自分の意思で選ぶこと”に意味がある、と考えています。
最後に
以下に僕の大好きな本の一節を紹介して終わりたいと思います。
日本社会の職業体系から離れようとするとき、いろいろな人が私に問いつめたのは、
「なぜ、何のために、非日本社会で永住することを選ぶのか」
という疑問だった。これはもちろんもっともな疑問だが、これを答える前に、私は質問者にたずねてみたい質問がある。それは、
「なぜ、何のために、あなたは日本社会で永住することを選んでいるのか」
という問いである。
『「日本人」をやめられますか』杉本良夫(1996) 朝日文庫.
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