Last Updated on 2022年8月10日 by Dai Ando
はじめに
前回の記事は、嬉しいことに沢山の方からの反響を頂きました。
読んで下さった方、そしてシェアして下さった方に、心から感謝しています^^。
その後頂きましたご質問の中に、
- 僕の実際の流れはどうだったのか?
- どのようなペースで進めたのか?
というものがありましたので、今回まとめてみました。
ご参考になれば嬉しいです。
日本出国前にも
- 長年お世話になった職場の退職
- 海外引越しに伴う荷物の整理
- 戸籍や税金、年金等の処置
- 海外送金の方法
- 親との関係
- その他諸々
色々と大変なことばかりで、沢山学んだことがありました。
しかし、そこからこの話をスタートしてしまうと、それだけでこの記事が終わってしまいそうなので、また別の機会に述べさせて頂こうと思っています^^。
日本での準備
まずは
- 資格をどう取るか
- ビザはどうするか
に関して可能な限り日本で調べました。
医療に強い留学斡旋業者であるM.I.海外留学さんには、
- 初期の相談から
- 語学学校/ホームステイ先の手配
- 出国に関わる書類準備
- ビザの手続き等々
大変お世話になりました。
留学中も何度も連絡を下さり、実務面だけでなく精神面もサポートして下さった素晴らしい業者さんです。
そんな彼らも、実際に”この流れで歯科医師免許を取得した日本人”が見つかっていなかったようで、最後のステップまでの詳細は得られませんでした。
そもそも挑戦したことのある人が極端に少ないので、情報が無かったのです。
僕も自分なりに色々と手は尽くしましたが、そのまま日本に居ても調べられる事に限界がある事に気が付きました。
結局、いくつかある免許取得までのステップのうち、最初のステップしか詳細を把握出来ないまま日本を出ました。
初期のビザと住居に関して
ビザ:向こう一年間は語学学校、Melbourne Language Centreへ通うこととし、一年分の学費を前払い。同期間の学生ビザを発行してもらいました。
住居:数週間ホームステイをしながら探すことにしました。
どちらもM.I.海外留学さんのお世話になっています。
そこから先は、
その時の状況に応じてフレキシブルに対応出来るようになっているだろう。
と、未来の自分達に託しました。
実際の流れ
免許取得までの概要は前回の記事にありますのでご参照いただければと思います。
僕の時にはWritten Examination申し込み前には英語の語学力テストにパスしている必要があったので、以下の流れで進めました。
- 語学力の証明 (当時はIELTS7.0 or OET:医療職向けの英語テストB以上の二択)
- Australian Dental Councilの書類審査
- Australian Dental Councilの筆記試験(年2回実施)
- Australian Dental Councilの実技試験(年2回実施)
- AHPRAでの歯科医師免許登録
- 就職活動
- 永住権申請
6と7は、もし免許がうまく取れて余力があれば、
- 海外で歯科医師としての臨床経験を積みたい
- 日本とは違う時間の流れを経験してみたい
- 永住権を取りたい
という思いがあったので、更に頑張りました。
準備は程々に、とにかく飛び込むことが近道
日本ではあまり知られていない医療職向けの英語試験である”OET“。
その情報は、日本ではなかなか手に入りませんでした。
しかし、日本を出て語学学校に入りOETクラスに入ることで、日本にいる時とは比べ物にならない程質の高い情報が沢山手に入るようになりました。
それに加えて、
- OETを何回か受けている人
- 受かる人
- 時には受かっている人
が実際同じクラスにいる、というのも非常に心強かったです。
そして意外なことに、オーストラリアにいても、次のステップであるAustralian Dental Council(以下ADC)の情報はなかなか手に入りません。
きちんとした情報が手に入るようになったのは、OETに合格し、ADC対策のコースに参加出来るようになってから。
情報はその外にいるとなかなか手に入りませんが、中に飛び込むことでグッと手に入りやすくなりました。
あまり多くの人が挑戦しないトピックの場合は、特にその傾向が強いのかもしれません。
- 飛び込まなければ必要な情報が手に入らない、けれども…
- 目の前の課題をクリア出来なければ、先のステップに飛び込むことが認められない
よって僕は、
ゴールを決めて、そこへ向かう大まかなステップはある程度把握しつつも、先の詳細はあまり考え過ぎず、とにかく目の前のステップに100%の力を注ぎ込む。
そんな作戦(と呼べる程のものではないですが><)で事を進めました。
とても大切な、”人との繋がり”
挑戦を成し遂げるためには、人との繋がりも非常に大切だと常日頃感じています。
そんな僕は、何かを実現するには、実現している人と会うのが一番だと信じています。
しかし、”実現している人”は違うステージにいます。
そして、以前の記事でも書きましたが、違うステージにいる人にはなかなか出会えません。
自分より先のステージにいる人に出会うためにも、勇気を出して中に飛び込む必要があるのです。
OETでもADCでも、飛び込んだ先で共に戦う仲間に出会いました。
それぞれの事情で母国を離れた仲間たち。
彼らは独自の情報、独自の人脈を持っています。
自分のものも含め、それらを共有し、共に頑張りました。
仲間の中には、先に次のステップへ行く人(=実現する人)も出てきます。
すると貴重な経験をすぐにシェアしてくれるのです。
苦労を共にした仲間には早く自分と同じ側に来て欲しい。
自分もそうでしたが、彼らもそんな気持ちだったのでしょう。
せっかく飛び込んだなら、一人で頑張らずに仲間を作りましょう。
一人では乗り越えられなくても、仲間がいれば乗り越えられます。
時間軸を加えた実際の流れ
2013年
- 7月-日本を出て語学学校のMelbourne Language Centre入学。まずは忘れかけていた英語の基礎から
- 9月-同じ学校内のOETクラスに移る(OETクラスに入るにはIELTS5.5位の語学力が求められます)
- 11月-初OET受験
- 12月-不合格
2014年
- 1月-2回目OET受験
- 2月-合格。Australian Dental Council(以下ADC)書類審査準備開始
- 5月-ADC書類審査通過
- 6月-6月締め切りの9月実施ADC筆記試験申し込み
- 6~7月-筆記試験向けのコース参加
- 9月-二日間に渡るADC筆記試験受験
- 10月-合格
- 11月-11月実施のADC実技試験申し込むも、3月の筆記試験合格者で満席。予約出来ず、翌年6月実施の実技試験まで待てと言われる。しかし、急遽ADCが2月に臨時の実技試験を実施する事となり予約。実技試験コースに参加
2015年
- 2月-二日間に渡るADC実技試験受験
- 3月-合格。AHPRAへの歯科医師免許登録準備。就職活動開始
- 5月-歯科医師免許登録完了。就職先が決まりパートタイムにて勤務開始
- 7月-移民法が変わり、永住権申請の準備を進めていた”技術者永住権申請制度”のリストから歯科医師が急遽外され、途方に暮れる
- 8月-数人の弁護士に相談しサポートを受け、職場のボスにスポンサーしてもらい永住権申請
2016年
- 1月-フルタイム勤務開始
- 2月-夫婦共に永住権取得
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 引っ越しから免許取得までは1年と10ヶ月。
- 永住権取得までは2年と7ヶ月。
貯金を使い果たし、いわゆる安定したレールからは外れてしまいました。
しかし、失ったもの以上に得たものが非常に多かった、未来に大きな影響を与えるであろう旅でした。
書いていて、妻との色々な苦労が思い起こされ涙が出そうになりました(笑)。
各ステップに涙なしでは語れないエピソードが隠れています(;_;)。
それはまた後ほど、各ステップ解説の機会に披露させて下さい。
何かありましたら遠慮なくお問い合わせいただければ嬉しいです^^。
2021年8月追記『45分の無料ウェビナー完成!!』
ありがたいことに、ブログ読者の方から「オーストラリアでの歯科医師免許取得」に関して沢山のお問い合わせを頂きます^^。
これまでは個別にメールでお答えしていたのですが、その内容が幅広く、しかも詳細に渡ることから「45分の無料ウェビナー」としてまとめることに致しました!
タイトルは「オーストラリア歯科医師免許取得までの流れと、そのストレート合格6つの秘訣」
詳細はこちらからどうぞ
Jump the border!!
現在はメルボルンのこちらで治療を行なっていますので、歯にお悩みの方は是非いらして下さい。
メルボルンで日本人歯科医師をお探しの方へ / For those looking for a Japanese dentist in Melbourne
Jump the border!!
“オーストラリア歯科医師免許取得までの流れ:概要について”はこちらからどうぞ^^。
最近のコメント